古庄紀治プロフィール
1947年生まれ、徳島県出身。紺屋古庄六代目。大学卒業後、先代の古庄理一郎氏の見習いとして紺屋職人としての経歴をスタート。理一郎氏が化学染料を一切使わない昔ながらの天然藍染めにこだわり続け、そんな一徹な父親の背中をみて育った紀治氏は、化学染料を一切使わないのが当たり前だという環境で、藍に接する。1998年には、理一郎氏と同じく、厚生労働省より国選定卓越技能章「現代の名工」として表彰され名実ともに、藍染めの第一人者として地位を確立。2018年より徳島県指定無形文化財保持者となる。
現在、徳島県藍染研究会の会長を務め、藍染めの発展に寄与するだけではなく、藍染めという徳島ならではの伝統を通じ、小松島西高校にて生活文化科講師を務め、藍染を教えるなど地域貢献活動を続けている。
温和な人柄の中に、確固たる職人魂をもった人物で、長年培った経験で、物言わない「藍」の声を聞くことで、良い染料を作り出し、根気のいる染め作業を、何度となく続けることで、ようやくひとつの染物が完成する。その染め姿には、「現代の名工」としての風格が漂っている。