徳島産“阿波美豚(あわびとん)”で作るドイツ仕込みのハム&ソーセージ

徳島産“阿波美豚(あわびとん)”で作るドイツ仕込みのハム&ソーセージ

標高450mの山で育つ徳島産のブランド豚

“阿波美豚(あわびとん)”。
一度聞いたら耳に残る印象的なネーミングは阿波・徳島の自然の中でのびのびと育てられたブランド豚の名前です。

“阿波美豚”は、徳島県石井町の食品加工会社「ウインナークラブ」のグループ農場「石井養豚センター」で飼育されているオリジナルの品種。

4種類の品種を掛け合わせて生まれた四元豚で、赤身と脂身のバランスがよく、きめ細かい肉質が特徴です。脂身は甘く、しっとりとした柔らかさがあります。

▲“阿波美豚”は中ヨークシャー種を交配した四元豚。

獣医師が監修するストレスのない農場環境

“阿波美豚”のおいしさは、豚が持つポテンシャルだけでなく、育て方にも秘密が隠されています。「石井養豚センター」の農場があるのは、徳島県と香川県の県境に広がる阿讃山脈中腹。自然に囲まれた場所で“健康に豚を育てる”ことを信念に飼育が行われています。
しかも、農場長は獣医師の資格まで持っています。いわば、豚の生態を知り尽くしたプロフェッショナル。そのうえで豚舎の衛生管理や病気対策を徹底しています。

豚舎は、農場長のアイデアでヨーロッパの豚舎がモデルに。建物の下部に通気口を設けることで豚舎の中に新鮮な空気が入る仕組みになっています。また、豚舎は一日の舎内の温度差を5度以内にキープすることができます。温度と湿度の異常な変動から肺炎や肝炎、腎炎などになってしまう豚が多いので、豚にとって快適な空調環境に整えることで病気を防いでいるのです。

▲阿波市市場町にある「石井養豚センター」の肥育豚舎。標高450mほどの緑豊かな気持ちのいい環境。

飼料の一部には、うどん工場の麺の切れ端やパン工場のパンくずなど食品工場から出る副産物を回収し、再利用したものを使っています。従来、日本の畜産飼料はほとんどが輸入品なので、このように地域の食料資源を活用できる画期的な取り組みです。
また、飼料は水で溶いて液状にすることで豚舎の中で飼料の粉が舞うことなく、衛生的にエサを与えることができます。

他にも、微生物やミネラルの働きを活用して、農場から出る堆肥から水を生成するシステムを取り入れたり、イエバエの幼虫をエサとするオフィラというハエを用いることで豚舎内でイエバエの発生を抑えたりと、生態系の仕組みを生かした環境を整えています。
薬剤を用いず、環境に負荷のかからない方法にこだわって飼育されているのです。

ドイツ仕込みの本格派レシピ

このように、こだわりを持って育てられている“阿波美豚”を100%使い、独自のハム・ソーセージを作っているのが「ウインナークラブ」です。

会社の誕生は1988年。“健康に育てられた豚だけを消費者に届けたい”という「生協」と「石井養豚センター」の意思のもと、共同出資によって、オリジナル豚(のちの“阿波美豚”)の解体処理・精肉加工場として生まれました。

当初は、スライスやミンチなどに加工し、主に関西圏の生協へ出荷していました。次第に豚肉を使った加工品への需要が高まり、ハム・ソーセージの製造を望む声が多く挙がりました。当時、市販のハム・ソーセージは、「結着材」「発色剤」「保存料」「酸化防止剤」「化学調味料」といった食品添加物に頼って製造されているものがほとんど。“体に優しい”ハム・ソーセージを食卓へ届けたいという熱い思いから新たな開発がはじまりました。

▲1999年、ハム・ソーセージ製造のために現在の工場が建てられました。

そこで、「ウインナークラブ」では、ハム・ソーセージ作りにおいて本場ドイツの国家資格である、マイスターの資格を持つダンカース・シェフケ氏をアドバイザーとして迎え入れました。その指導のもと、伝統的な製法をベースにしたオリジナルレシピを作りあげました。
食品添加物は一切用いず、塩分濃度を調整して保存性と味わいのバランスをとっています。

材料はいたってシンプル。取材の日、製造されていたウインナーの原料は、“阿波美豚”の赤身、脂身、氷、玉ねぎ、塩、香辛料のみ。これらをドイツ製のカッターマシンで混ぜ合わせ、腸詰めし、乾燥・燻製・加熱の工程を経て、ウインナーが完成します。

▲阿波美豚の赤身、脂身、氷を6:2:2の割合でミックスします。
▲回転する刃で材料を細かく滑らかに混ぜ合わせます。
▲15mほどの長さの羊腸にウインナーの生地を空気が入らないように詰めていきます。
▲乾燥、燻煙、加熱を一度に行う機械。それぞれ約20分ずつ。

選ばれる味。“素材ありき”のハム・ソーセージ

代表的な商品は粒マスタード入りの「あらびきソーセージ」。粗挽きのミンチならではのジューシーさがあり、“阿波美豚”のうまみを存分に楽しめます。
ほかにも、お弁当にぴったりなサイズの「パクパクウインナー」や、唐辛子を効かせた「チョリソーソーセージ」などもリピーターの多い人気商品で約15種類のソーセージを製造しています。

一方で、ハムも“阿波美豚”そのもののおいしさが味わえるとあって人気です。塩、砂糖、スパイスのみのシンプルな調味液に7日~10日間、肉をじっくりと漬けこんだ後、熟成させ、燻煙しています。
サンドイッチやサラダでは定番の「ロースハム」をはじめとする約15種類のハムが揃っています。

工場では、1日にソーセージ400kg、ハム100~400kgを製造。精肉と同様に関西圏の生協、徳島県内の一部のスーパー、道の駅へ送りだしています。

▲自然な肉の色は添加物を使っていない証。(手前から時計まわりに)あらびきソーセージ、パクパクウインナー、ポークハム、信念スライスロースハム。
▲パクパクウインナーの調理方法は70度のお湯で約3分ボイル。軽く焼くとパリッと食感がアップします。

「こだわりの肉を使うとコストがかかるので、市販のものに比べるとどうしても商品価格が高くなってしまいます。近年は食への意識が高まり、原材料を見て商品を選ぶ人も増えて、問合せをいただく機会が多くなりました」と話すのは常務取締役の堀正剛さん。

▲「保存料に頼らない加工品づくりは衛生管理が肝」と力を込める堀さん。

原料となる肉が、どんな農場で、どんなエサを口にし、どんなふうに育ったのか。
プロセスが明確に分かる“阿波美豚”を100%使うからこそ、余計なものを入れず、素材の味でとことん勝負したハム・ソーセージが完成します。

食に対する健康志向や安全安心を求める人たちが増えつつある中、「ウインナークラブ」の商品を求める声はこれまで以上に高まっています。


ウインナークラブ
徳島県名西郡石井町高川原2384
tel.088-674-3788
https://www.wiener-club.com/


 

ウインナークラブの商品は、Lacycle mallでお買い求めになれます。

阿波美豚スライスハムソーセージセット

徳島県産豚阿波美豚に発色剤・保存料・合成調味料等の食品添加物を一切使用せず製造したスライスハム・ソーセージのセットです。