朝摘み小なすをそのまま浅漬けに!
やわらかくてみずみずしい阿波の味

朝摘み小なすをそのまま浅漬けに!<br>やわらかくてみずみずしい阿波の味

豊かな水と肥沃な大地に恵まれて

徳島県の北東部に位置する、板野町。北には阿讃山脈、南には吉野川平野が広がる昔から農業の盛んな町です。

温暖な気候、豊かな自然環境に恵まれたこの地で昭和38年(1963年)より漬物の製造加工及び販売を行っているのが「板野漬物食品株式会社」。野菜の塩漬けやたくあんの製造を手がけていた前身、「鳴戸屋商店」の時代を含めると、創業70年を迎える老舗です。

畑に囲まれた立地。板野町は県内有数の農業地帯。
吉野川の流れがもたらす肥沃な土壌に恵まれています。

素材は地元の畑から

夏至を過ぎたころから、「板野漬物食品」には毎朝、軽トラが次々とやってきます。その荷台に積まれているコンテナには小なすがみっしり。

「6月末ごろから9月半ばくらいまで収穫は続きます。台風以外、ほぼ毎朝4時半から収穫が始まるので契約農家の方々のご苦労なくしては成り立ちません」。

そう教えてくれたのは、「板野漬物食品」3代目代表取締役の犬伏秀昭さん。 小なすを栽培している契約農家のひとり、山田克之さんは「かわいいなすだろう? このくらいの大きさが一番ええんよ」と、親指サイズほどの小なすを見せてくれました。

朝摘みの小なすが毎日運び込まれます。
理想のサイズは指4本分の幅に収まるくらい。

この愛らしい小なすは看板商品「阿波のちびなす」に生まれ変わります。

平成元年(1989年)に販売が開始されてから口コミでじわじわと人気が広がり、今なお全国各地にファンの多いロングセラーの浅漬けです。とはいえ、徳島県内では一部スーパーのみ、しかも新物が出回る夏季限定の取り扱いになるため、地元徳島でも知る人ぞ知るレアな逸品。

契約農家の方々と、「板野漬物食品」代表の犬伏秀昭さん(右)。
ツヤッツヤの小なす。収穫シーズンは毎朝300キロほど集まります。

小なすができあがるまで

主役となる小なすは、東北地方でもっとも多く流通している“中長なす”という品種です。数十年前に東京の問屋さんを通じて栽培の依頼があり試してみたところ、理想的ななすが育ちました。

「大阪の水なすに匹敵するほど薄く、やわらかい皮が特徴です。アクもなく甘みもあります。徳島は東北地方に比べて日照時間が長いことや、吉野川の豊富な水に恵まれていることで、中長なすを栽培するメリットが予想以上にありました。そこで、あえてこの中長なすを若いうちに収穫して漬けてみたところ、見た目もかわいらしく食感も味もいい漬物に。商品が生まれるきっかけとなりました」と、犬伏さん。

令和5年現在は、自社農園をはじめ、地元の契約農家5軒で中長なすを栽培しています。なすを仕入れて漬物に加工するのではなく、なすを育てるところから手がけているのは素材にこだわりがあるからこそ。

自社農場で収穫を待つ中長なす。

「種を調達し、育苗会社で育ててもらった苗を4月中旬ごろ畑に定植します。ビニールハウスである程度の大きさまで育てたあと、ビニールハウスを外し、6月末頃から収穫が始まります。台風などによる悪天候によって思うように収穫できないこともありますが、健やかに、そしておいしいなすに成長してくれるよう手をかけて育てています」。

5月頭。定植したばかりの中長なす。
順調に育っているか、ハウスを見回ることも日課です。
7月。1メートルほどの高さにまで成長した苗。
品質管理のためには追肥や消毒などの手入れもしっかりと。

旬のおいしさを浅漬けに

皮も果肉もやわらかな若もぎされた一口サイズの小なす。 変色を防ぎ、鮮やかな紫色になるように、その日のうちに塩とみょうばんを用いて漬け込みます。

鮮度重視のため、手早く作業が進められます。

1日冷蔵庫で下漬けしたあと、丁寧に水洗い。品質や大きさを見定めた後に計量し、調味液とともに包装されます。

そして、この調味液も徳島産へのこだわりが。
「リンゴ酢をベースにした調味液に地元のすだち果汁を加えています。あっさりと飽きのこない味に仕上げています」。

丁寧な手作業を経て「阿波のちびなす」へと生まれ変わる小なす。

検品後、箱詰めされたら冷凍庫へ。冷凍保管によって一年間変わらない風味を保つことができるのです。こうして朝摘み小なすのやわらかさ、みずみずしさをそのまま閉じ込めた贅沢な浅漬けの完成です!

箱詰めのまま冷凍保管。浅漬けの状態で長期保存されています。

いつでも”生の味わい”を

味わい方は簡単。小袋ごと自然解凍して、ヘタを取り、汁を十分に絞るだけ。ひと口サイズなので、そのままパクリと食べられる手軽さです(ちなみに筆者はヘタもやわらかいので気にならず、まるごといただく派)。

袋ごと自然解凍するだけでいつでも新鮮な浅漬けが味わえます。

リンゴ酢とすだちの風味が生きた爽やかな味わいに箸が止まらず、気が付けば一袋はあっという間。ちなみに、犬伏さんお気に入りの食べ方は、シャリシャリ食感が楽しい半解凍の状態。冷凍ならではの楽しみ方ですね。 ご飯のおともはもちろんのこと、お酒のあてに、お茶うけに、また食卓でもう一品欲しいななんてときにも重宝します。まさに、食卓の名バイプレーヤー。一度食べたらクセになるため、自宅用のみならず、ギフトにされる方も多いのだそう。

ご飯のおともに、お酒のあて、お茶うけ、おやつがわりなどにも。

お寿司や肉料理にもアレンジ!

「阿波のちびなす」をもっと楽しんでもらう試みとして、動画によるアレンジレシピも制作しています。

「フードコーディネーターさんにご協力いただき、アレンジレシピを考案しました。見た目にもかわいい手まり寿司や、メインのおかずになる豚肉ロールなど、ちびなすの持ち味を生かしながら幅広い料理にアレンジしています。ぜひ参考にしていただけたらうれしいですね」と、犬伏さん。このレシピ動画は近日中に「板野漬物食品」自社サイトにて公開予定とのこと。

阿波徳島だからこそ生まれた「阿波のちびなす」。長く愛される郷土の味をぜひ一度ご賞味ください。


板野漬物食品株式会社
徳島県板野郡板野町西中富字鹿江野6
tel.088-672-0145
https://itano-tsukemono.jp/



板野漬物食品の商品は、Lacycle mallでお買い求めになれます。

阿波のちびなす(冷凍小茄子浅漬)10袋

【送料込】爽やかなすだち果汁で漬け込み、冷凍熟成という画期的な技術で作られた商品です。冷凍庫で保存すれば一年間風味を失いません。