「団らん」の輪を広げる
ハンバーグ専門店の“エシローカル”

「団らん」の輪を広げる<br>ハンバーグ専門店の“エシローカル”

マルシェでにぎわう「光のまち」阿南市

四国最東端に位置する徳島県阿南市は、四国で最も早く陽が昇る町。青色LED発祥の地としても知られ、「光のまち」を掲げた徳島県第二の都市です。

2020年から年1回、阿南市津乃峰(つのみね)山の山頂で「あなんそらマルシェ」を開催したり、2023年から毎月1回、阿南市役所前で「あなん夕暮市場(ユウグレマーケット)」を開催したりと、さまざまなイベントでにぎわっている話が聞こえてきます。

そんな阿南市のにぎわいづくりの立役者の一人が、これらマルシェの実行委員を務める木元靖博さん。阿南市のハンバーグ専門店「ウトウーク」の二代目オーナーです。

▲ 20店舗以上の出店ブースでにぎわう「あなん夕暮市場」。「かつて商店街があったときのようなにぎわいを今の学生たちにも体感して欲しい」との思いではじまりました。
▲ 「あなん夕暮市場」を運営する「ANANシビックプライド」メンバーのみなさん。一番左が「ウトウーク」木元靖博さん。

地元に愛され続けるハンバーグレストラン

「ウトウーク」と言えば、1987年にオープンして以来、地元の人たちから親しまれてきた手づくりハンバーグの名店です。メニューは他にも、ステーキや肉巻き、デザートなどが豊富に揃います。

▲ログハウス風の外観。入り口前では大きなトーテムポールが出迎えてくれます。
▲ 木のぬくもりを感じる店内。すぐ側に流れる橘湾を望む席もあり、居心地抜群です。

店名の「ウトウーク」とは、インディアン語で「集まってくるところ」という意味だそう。「3世代に渡って食べに来てくれているご家族もいるんです」と木元さん。まさに、老若男女、幅広い年代が集うレストランです。

高校生と開発した“エシローカル”な防災食

ウトウークでは、“エシローカル”と名付けたプロジェクトに力を注いでいます。“エシローカル”とは、環境や人、社会に配慮した消費行動を意味する「エシカル」と、地方を意味する「ローカル」とを組み合わせた、ウトウークオリジナルの造語だそうです。

その一環の「光てらせプロジェクト」として、2020年には地元・阿南光高校の学生たちと考案した防災用レトルト食品「光てらすキーマカレー」が誕生しました。

▲ 防災用レトルトカレー「光てらすキーマカレー」。通販と店頭のみで販売。

阿南光高校は災害時の避難所に指定されていることから、地元食材を使った防災食をテーマに商品開発をスタート。栄養のある具材を豊富に使用でき、非常時には冷めても美味しく食べられるということからメニューはキーマカレーに決定。「徳島県産の鳴門金時をゴロゴロ入れたい!」「絶対にシメジを入れたい!」と言った学生たちのアイデアをふんだんに採用し、その結果、阿南市名産品のタケノコやシイタケをはじめ、阿波牛、阿波ポーク、阿波尾鶏といった徳島三大ブランド肉など、贅沢に加えた具沢山のレトルトキーマカレーが完成しました。

このような取り組みや、地産地消への貢献、耕作放棄地を活用したコラボ農園など、ウトウークの多方面にわたる“エシローカル”な活動が称えられ、2022年には「とくしまエシカルアワード(エシカル消費の普及推進に顕著な功績のあった徳島県内の事業者・団体に対してその功績を表彰するもの)」を受賞しました。

ふんわりジューシーな手ごねハンバーグ

もちろんハンバーグの美味しさも忘れてはいけません。ひき肉の新鮮さにこだわり、信頼できる阿南市の精肉店「のべ」から届いた挽きたてのひき肉を使用。淡路島産と北海道産から皮付き玉ねぎを仕入れ、しっかり煮詰めて炊き込むことが美味しさの秘密だそうです。さらに、オーブンで焼き上げることでふんわりと柔らかな仕上がりに。ジューシーな肉汁がじゅわーっと染み出す、世代を問わずみんなに愛されるハンバーグです。

▲ハンバーグを鉄板に載せ、オーブンで焼き上げます。
▲鉄板敷きは那賀町の木材店「那賀ウッド」とつくったオリジナルの木頭杉プレート。四国の形をしています。

写真のメニューは、「勝浦町畑名味噌ソースハンバーグ」。阿南市の隣、勝浦町にある「畑名味噌糀店」の味噌は、米麹をたくさん含んだ風味豊かな自然な甘さが特徴。ほんのり甘い味噌ソースはライス付きで食べたくなる一品です。

このメニューに加え、「しいたけデミグラスソースハンバーグ」、「上勝町有機ゆこうおろしポン酢ソースハンバーグ」の3種類のハンバーグをセットにした「南阿波ハンバーグ3種詰め合わせ」はなんと通販可能! 真空パックにして急速冷凍しているので、食べたいときに温めるだけでお手軽にいただけます。全国どこからでも徳島県南部の魅力を詰め込んだウトウークの味が楽しめるのでぜひチェックしてみてくださいね。


ウト・ウークの商品は、Lacycle mallでお買い求めになれます。
南阿波ハンバーグ 3種詰め合わせ(各2個入り)


「団らん」が生まれる場づくりは続く

「四国の形をしたプレートを目にしたら、食事をしながら楽しい会話が広がるんじゃないかと思ったんです」。ハンバーグを載せた登場したオリジナル木頭杉プレートには、ウトウークのそんな思いが込められていました。

さらに、月替わりで期間限定メニューが登場するのも、「そのメニューが話のネタになるように」と話します。

▲オーナーの木元靖博さん。自身が小学2年生のときにウトウークが創業。「店は家族がいる場所だった」と話します。
▲「テーブルの上で楽しめるもの」として「那賀ウッド」さんとつくった木頭杉のカトラリーとパズルは店頭で販売しています。

また、2024年3月、姉妹店となる「ウトウークのイタリアン食堂816」を阿南市羽ノ浦町にオープン。お客さんとの会話を楽しめるように対面式キッチンにしたそうです。「徳島の美味しい食材についてなど、お客さんといろんな話ができたら」と、木元さん。

▲ 「ウトウークのイタリアン食堂816」の店内。「個食が多くなっている昨今ですが、みんなで一つの食卓を囲んでシェアして食べる楽しさを感じてもらえるお店になれば」。

食卓だけでなく、地元を、徳島を、さらに盛り立てるウトウークの“エシローカル”な活動。ウトウークの団らんの場づくりはますます広がっていくようです。


ウト・ウーク
徳島県阿南市橘町北新田1-2
0884-27-3377
https://www.wutowurk.com/



ウト・ウークの商品は、Lacycle mallでお買い求めになれます。

光てらすキーマカレー 3個セット

【産学連携開発商品】阿波牛、阿波とん豚、阿波尾鶏。徳島県産の素材をふんだんに使ったレトルトカレーです。LED発祥の地徳島県阿南市にある阿南光高校と、タカラ食品(株)との連携によって開発されました。