[連載コラム][第10回]
今日は、どこから見てみましょうか。

[連載コラム][第10回] 今日は、どこから見てみましょうか。

自然にごみが、少なくなる方法。

私をよく知る人は、私がめんどくさがり屋でズボラなことを、よく知っている。カフェのランチメニューはその日の朝、産直市に出ている野菜を見て決めるのだが、それはつまり、事前に考えて「そのため」に食材を集めるのが面倒だから。自分が「あるもの」に合わせて考えたり、変えたりするほうが、私にとっては楽なのだ。


「ストレスフリーに生きたい」というのが、私の暮らしのモットーである。

「自分ルールを作ること」は、そのための一つの工夫だ。例えば食材の買い物について。おおよそ1週間に1度の頻度で買い物をする。野菜は地元の産直市で買い、お肉やお魚はスーパーで購入したり、多めに買っておきたいときは、隣町のお肉屋さん、お魚屋さんで買ったりしている。いつも決まったものを買うだけのことが多い。ちなみに、我が家の食材リストはこんな感じだ。


〈1週間の食材リスト〉

・はちみつ漬け梅干し:息子の好物。朝でも夜でも食卓に並ぶ。混ぜご飯にも◎。

・納豆:タレとふたが一体化しているもの。洗いやすく余計なごみが出ない。

・野菜:長ネギときのこ類、サラダ野菜、ブロッコリーや菜の花など季節の野菜2種類ほど。

長ネギときのこ類は、味噌汁の具材やメインおかずのトッピング、炒め物など万能。

・お肉やお魚:お肉は2種類くらい、お魚は焼き魚にできるものを。

・ご飯のお供:海苔やたらこなど。食卓の心強い味方で、「たらこパスタ」などアレンジも可能。

・たまご:スクランブルエッグ、野菜とのオイスターソース炒めなど、主役にも副菜にも何にでもなる。


基本的にこれだけあれば、朝も夜も対応できる。気分に応じて、ある食材からメニューを決める。食材を選ぶときにパッケージが少ないものを選んだり、洗いやすい商品を選ぶのは、上勝というごみを45分別する地域に住む者ならでは、かもしれない。

私の暮らしは「ゼロ・ウェイストに暮らしたい」といった大層なものではなく、結果的にごみが出にくい生活になっているだけだ。

ラッピングされていない野菜だけを買えた時は嬉しくなる。分別しなくて良いから便利。そう、「便利」というのが私の最優先。


ちなみに、息子も夫も、好きなものがはっきりしている。6歳の息子は最近「梅干しと納豆とご飯があれば生きていける」と言い、夫は「きゅうりって、世の中で一番美味しい野菜じゃない?」と言う。「自分ルール」と書いたが、要は自分が何を好きか、どれくらい必要かが分かっていれば、余分に買わなくてすむ。


日々の忙しい生活の中で、自分で考えるよりも、人が出してくれた「正解」を選ぶことのほうが簡単だ。最近ではマーケティングも相まって、「これがいいよ」「おすすめ!」などといろいろな暮らし方、買い物の仕方、それらを習慣づけする方法などが、雑誌やテレビなどで提案されている。でも、それをただ同じようにやったからといって、自分なりにアレンジしたり、一旦自分の中に落としてルールを作らなければ、続かないし、定着しない。

「ごみを無くすために」を暮らしの出発点とするのではなく、自分は何が好きかな? どうすれば楽になるかな? からスタートする。

無理しなくていい。まずは自分や家族を観察してみて、「好き」に目を向ければ、自然とごみは少なくなるはずだから。


上勝町の公式YouTubeチャンネル「上勝ゼロ・ウェイストチャンネル」(https://youtu.be/c5cmDK-goDE)。上勝町のゼロ・ウェイスト推進員が、暮らしに役立つごみ削減のアイデアや最新情報をわかりやすく皆さんに伝えていく番組。よければ参考にしてください。


プロフィール
東 輝実 / Cafe polestarオーナー

1988年徳島県上勝町生まれ。関西学院大学総合政策学部在学中よりルーマニアの環境NGOや東京での地域のアンテナショップ企画のインターンを経験。

2012年大学卒業後、上勝町へ戻り仲間とともに「合同会社RDND(アール・デ・ナイデ)」を起業。2013年「五感で上勝町を感じられる場所」をコンセプトに「カフェ・ポールスター」をオープン。その後はカフェを拠点として「上勝的な暮らし」の発掘、情報発信、各種プログラムの開発などに取り組んでいる。2015年、男児を出産し1児の母。