決め手は中華鍋と急速冷凍!
香ばしい「なると金時」の大学芋

決め手は中華鍋と急速冷凍!<br>香ばしい「なると金時」の大学芋

全国で愛される大学芋「芋棒」

大学芋と言えば乱切りでごろごろした姿を想像しますが、こちらは珍しく細長いスティック状をした大学芋。実は、全国チェーンの大手回転寿司店のスイーツとして人気なので、食べたことがある人も多いかもしれません。

▲ 均一にカットされていて、食べやすいサイズ。

そのフォルムから名付けられた商品名は「芋棒」。
徳島県の特産品「なると金時」というサツマイモの品種を使ったスイーツやお酒などの製造販売をしている「鳴門のいも屋」の看板商品です。

▲外はカリッと、中はホクホクの食感。

「形が特徴的で大学芋らしくなかったせいなのか、1994年の発売当初はなかなか売れ行きが伸び悩んでいたんです」と話す専務の矢野加代子さん。
ところが徐々にその美味しさが評判となり、全国各地の小売店等から取り扱いの声が掛かるようになったそうです。今では世代を超えて愛される定番人気スイーツへと成長しました。

▲ 「芋棒」は冷凍食品。 栄養がしっかり取れるからと、あえて皮付きのまま。

なると金時と言えば、糖度が高く、優しい甘さと、ホクホクとした食感が特徴。そんななると金時らしい上品な甘味を邪魔しない絶妙なバランスで飴を絡ませ、カリッと揚げられた「芋棒」は香ばしい風味が楽しめる一品です。

冷凍食品にも関わらず、10〜20分、常温で自然解凍すればすぐに美味しくいただける手軽さ。また、食べたい分だけ少量ずつ取り出しやすいように作られているので、忙しい合間のおやつや急な来客などにも最適です。そして、食べやすいスティック状だからこそ、どこを食べても、外はカリカリ、中はホクホクが楽しめます。

1日千回近く中華鍋を振って仕上げる

「芋棒」の美味しさを探っていくと、いくつかの秘密が見つかりました。そのひとつ目は、巨大な中華鍋!

▲「芋棒」の調理中。なると金時を中華鍋で炒めながら飴と絡めています。

「機械化も試みたけれど、思うような味にならなかった」と、なんとスタッフたちが一日千回ほど中華鍋を振って調理! 中華鍋を使って独創的な調理工程で仕上げ、さらに、飴の絡んだなると金時が一本一本くっついたままにならないよう、もうひと工夫。「芋棒」ならではの美味しさを引き出すため、試行錯誤を惜しまない様子が伺えました。

ちなみに味付けは、飴(グラニュー糖)と黒ごまだけ。なると金時の持ち味を最大限に生かすため、非常にシンプルです。

急速冷凍で閉じ込めた美味しさ

そして、ふたつ目の秘密は、急速冷凍。商品として出荷されるまで冷凍される回数は計2回。

1度目は、なると金時をカットしてから一度揚げた後。
すぐに冷凍して、調理のタイミングになるまで冷凍保管されます。冷凍していたものを再び揚げてから調理をすることで、水分が程よく抜けた口当たりのいい食感になるのだと言います。

2度目は、中華鍋でしっかり飴と絡ませた調理後。マイナス35度の急速冷凍を行い、翌朝まで寝かせてから出荷へ。作りたての美味しさをぎゅっと閉じ込めたまま全国各地へと届けることができるのです。

仕入れは直接農家の軒先まで

最後に、一番の秘密と言えばなんといっても原材料である、なると金時そのものの美味しさ。

▲ 農家さんの元でヒゲとりや洗浄はしてくれるのだそう。大量に仕入れたなると金時を、サイズ別に仕分けていきます。

「旬の一番美味しいタイミングで加工するのがベスト」と、7月から12月頭ごろまでなると金時の収穫期は続きます。加工場もフル稼働で大忙し!

吉野川北岸の板野郡、鳴門市、徳島市を中心とする300軒超の農家の元へ、仕入れ担当者が直接出向き、コンテナいっぱいに詰め込んで加工場まで運びます。

▲ 立派に育ったなると金時。収穫後の鳴門金時は一定期間、貯蔵させておくことで糖度が増します。

仕入れるのは、サイズが規格外だったり、傷がついてしまったりと、市場に出せなくなってしまったもの。それでも農家さんが青果として端正込めて育てたことに変わりはないので、味は劣るどころか、風味抜群で遜色なし。農家さんの愛情と自信の詰まったなると金時なのです。

▲ 鳴門市近郊のさつま芋畑。ミネラルをたっぷり含んだ砂地で育ちます。仕入れ担当の和氣卓士さん。

サイズごとに仕分けたあと、まずスティック状にカットされる工程へ。一日でなんと約7トンもカットするのだそう! このまま「芋棒」の工程に進むもののほか、カット時に小さな半端サイズになったものなどは振り分けられ、なると金時のペーストへと加工される工程へ進みます。

なると金時の美味しさを最大限生かしたスイーツたち

「実は全国各地の人気銘菓にも、うちのなると金時のペーストが使われているんですよ」と、取材日当日には全国放送のテレビ番組で自社のペーストを使ったお菓子がたくさん紹介されていたことを嬉しそうに話してくれた専務の矢野さん。

▲ 専務の矢野加代子さん。

「なると金時らしい芋の味が濃厚」と好評のペーストは、蒸し芋ペーストと焼き芋ペーストの2種類を製造しており、全国各地のさまざまな菓子製造に一役担っていると言います。

もちろん、「鳴門のいも屋」のオリジナル商品としても展開中。
鳴門金時チーズケーキ」や「鳴門金時いも玉すいーと」「鳴門金時いも餅」などで味わえます。

▲ 「鳴門金時いも玉すいーと」。1箱6個入りで販売。

輪切りにしたなると金時の上に、丸いボール状のペーストがこんもりと盛られた「鳴門金時いも玉すいーと」。ボリュームがあるのに、ほのかな甘みが食べやすく、ぺろりといただけます。

▲ 「鳴門金時チーズケーキ」。サイズは4号(12センチ)。

「鳴門金時チーズケーキ」は、スライス状の蒸したなると金時が側面にぎっしり貼られた、見た目にも楽しい一品。内側はなめらかな舌触りのチーズクリームとなると金時のクリーム。二層のクリームが絡まり、双方がバランスよく合わさった濃厚な味わいを堪能できます。

「芋棒」をはじめ、「徳島が誇るなると金時を食べてもらいたい」という想いから生まれた「鳴門のいも屋」のスイーツたち。すべて、作りたての美味しさをぎゅっと閉じ込めた冷凍食品なので、食べたいときに食べられる使い勝手の良さが嬉しい。自宅用はもちろん、心に浮かぶあの人、この人へ、お届けしてみてはいかがでしょう。


鳴門のいも屋
徳島県鳴門市瀬戸町明神板屋島123-5
tel.088-688-0950
https://www.imoya.jp/


鳴門のいも屋の商品は、Lacycle mallでお買い求めになれます。

鳴門金時芋棒 400g

鳴門金時の素材を食べやすいスティック状にカットし、弊社オリジナル製法で仕上げました。外はカリッと中はホッコリとした食感をお楽しみください。