「神山まるごと高専」学生まるごと日記2026
【第5回】私たちの音楽ライフ

「神山まるごと高専」学生まるごと日記2026 【第5回】私たちの音楽ライフ
2023年4月、徳島県の山あいにある町、神山町に開校した「神山まるごと高専」。全国で20年ぶりに新設された、全寮制の高校専門学校として全国から注目を集めています。“テクノロジーとデザイン、起業家精神”を学べるユニークな学校には、いったいどんな学生が集まり、どのような勉強や寮生活を送っているのでしょうか。

神山まるごと高専生自らがライターとなって日常を綴る、人気連載も2年目を迎えました! 今年度は月1回のペースでお届けします。ご期待ください!
こはねさん

【第5回】私たちの音楽ライフ

書き手:若宮小芭音(3年生・兵庫県出身)


第5回は、3年生の若宮小芭音(わかみやこはね)が担当します!  今回の記事では神山まるごと高専生と「音楽」の関わりについてご紹介していきます。 

音楽の授業がない神山まるごと高専ですが、実は音楽好きの学生で溢れています。食堂で課題に取り組む時にヘッドホンで音楽を聴いている姿をよく見かけます。また、学生総出で寮の大掃除をする時には大きなスピーカーでJPOPを流してノリノリで床を磨くなど、私たちの生活には欠かせないのが音楽です。 

ライブやフェスの会場があまり近くにないため、音楽に飢えた学生たちは自分たちで学内音楽イベントを主催しています‼

それが、月一回開催される「フェルマータ」と不定期開催の「music night」です。フェルマータとは、音楽用語で「程よく伸ばす」を意味するそうで、「ゆるゆる長く続けばいいな」という願いを込めてつけられた名前とのこと。これら二つのイベントは主催の学生チームが異なりますが、それぞれ強い想いが込められています。イベントが開催される夜だけは、寮に隣接する体育館がフェスの会場に替わり、カラフルなライトと迫力のある音楽で満たされます。私自身、かなり頻繁に参加している熱いイベントです! 

それぞれのイベントでは、学生が歌を歌ったり楽器を弾いたり、自分の音楽を舞台の上で披露します。 

「フェルマータ」で歌う4年生
▲「フェルマータ」で歌う4年生。

同じ人間とは思えないほど歌が上手な学生ばかりで、聞くたびに本当に鳥肌が立ちます。また、隠れた特技として楽器を弾ける学生も多く、バイオリン、フルート、ピアノ、ドラム、エレキギターなどバリエーション豊かで飽きることがありません。実は私も同級生と一緒に一度だけ舞台に立ったことがありますが、寒さと緊張で震えが止まらなかったことだけ覚えています。 

同級生(左)と私(右)が歌を披露している様子
▲同級生(左)と私(右)が歌を披露している様子。

「フェルマータ」で歌う4年生
▲「フェルマータ」で歌う4年生。

「え、この人こんな楽器弾けたの‼」と、友達の知らなかった一面を知ることができるのも楽しみの一つです。私も実は篠笛(お囃子などに使う笛)が吹けるので、いつかしれっと吹いてみたいなと思っています……笑。 

また、先日の「music night」では、ステージ発表のほかにDJタイムがあり、学生のリクエスト曲で大盛り上がり。それぞれ舞台の前に集まって、缶ジュースを片手に飛んだり踊ったり、最高の青春を過ごしました。 

それだけではなく、なんと学生たちに混ざって、スタッフさんがチューバを披露してくれました。普段は電気系やIoT関係などを教えてくれる超・テクノロジー系の山地駿徹(やまじとしゆき)さんですが、楽器も弾けたとは……。個性豊かな学生たちに負けず、スタッフさん方も多才で一緒に楽しんでくれるのがこの学校の好きなところです。

DJブースに立つ3年生
▲DJブースに立つ3年生。

そして、この記事で私が何よりも伝えたかったのは、好きなことのためなら突っ走り、最後まで「みんなで」楽しめる学生たちの姿です。たとえ学内であっても、イベントを一つ開催することはそう簡単ではありません。それぞれ自分のプロジェクトや学校の課題も抱えて忙しい中、これらのイベントをゼロから企画し、出演者を集め、演出を考えて当日の開催までしっかりやり遂げる主催の皆さんには尊敬しかありません。 

どのイベントも最初からあったわけではなく、たとえばフェルマータを主催している4年生、中渓一心(なかたにいっしん)さん曰く、「2年のゴールデンウィークに友達と初めてフェスに行って、こういう非日常空間で、思いっきり人前で表現できる場があったらおもろいなと思って始めた」とのこと。思いつきを形にする途方もない熱量と、コツコツ物事を進める計画性、技術力に驚かされます。 

中渓一心さん
▲フェルマータを主催している4年生の中渓一心さん。

さて、高専生活の音楽事情をお楽しみいただけたでしょうか! 今この瞬間を楽しむ学生らしさと、自らの力でプロジェクトを推し進める神山まるごと高専らしさを感じていただけたら幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!